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　キューポラ杯が行われている川口オートにはもう１５年ぐらい行っていない。昔（研究）の記者時代はＳＧやＧⅠレースの最終日にはちょこちょこ行っていたが、今は過密日程でなかなか時間がつくれないのとデスクでの編集作業が中心のため、川口以外でもレース場に行く機会はほとんどなくなってしまった。
　当時、川口オートへ行く時は西川口の駅前から乗り合いタクシーでレース場までいき、営業（新聞販売）の人に挨拶をして記者室に入るが、最終日はほとんど仕事はなかったので、車券を買ったり久しぶりに会う記者仲間と色々な情報交換をしたり、終わってから飲みに行く相談をしたりと、いい気分転換ができた。
　ある川口オート最終日に仕事が終わってから何人かで赤羽まで飲みに行った時のこと、メンバーは男３人、女２人で、男の中の一人は大ベテランの記者Ａ氏。店はＡ氏の行きつけらしく、慣れた調子でメニューから次々に注文を入れている。まずは生ビールで乾杯し、少したつと料理が運ばれてきた｢どんどん食べて食べて｣とすすめるＡ氏。同僚の女の子が食べ始めると、Ａ氏が｢それはねぇ脳みそが入ってるんだよ、ヒッヒッヒ、それでこっちはオッパイ、あっちのはタマタマ｣と説明しながら女の子がキャーキャー言ってるのを見て嬉しそうだった。Ａ氏は若い連中と飲んで楽しかったらしく、帰りの電車に乗る時は足もとがグラついて肩をささえながら、まだ｢ヒッヒッヒ｣と笑っていた。
　今度、川口オートに行く機会があったら、また赤羽までアシを伸ばしてみようと思う。